blog:140SSログ
先週から診断メーカーさん( http://shindanmaker.com/375517)でもって140文字SSを毎日一本やっていこうという試みをしております。
とりあえず1週間分が溜まったのでログにしておこうかな、と、ここへ投下。ギャグもシリアスもごった煮でシリアス大目、最終回後大目。たまにお題とキャラがぶれたりしてますがお気になさらずハハッ
ツイッタの方でふぁぼって下さる方本当にありがとうございます、その1ふぁぼで続けていけます本当に…!
【6/16】
千年リングはもう無い。なのに胸はまだ重たい。手放したエジプト最後の日、ボクは見てしまったからだ。瞼の裏側で爪みたいな細い月の唇がボクに向けて確かに笑ったのを。その形が焼き付いて、ボクの胸を物理的に痛ませる。 あの日、あいつは確かにそう言った。 暗く不吉で、絶望的なくらい甘い声で―
…貴方はバクラで『来世でもよろしく』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/17】
白い栗鼠だ。
シュークリームを胃袋に収め続ける獏良をテーブルの向かいに見て、呆れを通り越して真顔になった。こいつ本当に人間なんだろうか。もう7個目じゃないのか。真面目に獏良了の生体について悩んでいたら、視線に気が付いた獏良は瞬きをし、何を勘違いしたのかにっこりと笑ってこう言った。
…貴方はバクラで『惚れ直した?』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/18】
馬乗りになって言った、獏良の声が震えていた。
「ボクは本気だよ」
手には切っ先を向けた鋏。
「お前がこれ以上皆を傷つけるなら」
傷つけるなら、振り下ろすとでも言うのか――馬鹿馬鹿しい。第一、
「出来やしねえよ」
頬を一つ撫ぜるだけで、陥落する癖に。
「こっちの台詞だぜ、宿主サマ」
…貴方はバク獏で『大人しく降参して』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/19】
結婚特集のテレビでそんな事を言っていたので、
「お前は名字ないから捨てられないね」
と言ってみた。
「別に必要ねえよ」
「じゃああげる」
「は?」
「ボクの名字あげるって言ったの」
「宿主それって」
「結婚しよう、バクラ」
丁度良く、ゼクシィのCMがテレビで 鐘を鳴らしていた。
…貴方はバクラで『名字を捨ててあげようか』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/20】
目が覚めて、開口一番褒められた。
「役に立ってるぜ、宿主サマ」
ボクの身体でまた何かしてきたんだろう。寝ぼけたボクは何故かありがとうと言ってしまって、バクラは軽く手を振り消えた。 取り残された世界で、窓に映ったボクは薄く笑っていた。嬉しくもないのに――今にも壊れそうに、歪に。
…貴方はばくばくで『共犯者の笑み』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/21】
ボクの人生が所謂強くてニューゲームで始められるとして、そしたらお前とどうなっていたか、どうなれていたか。
そもそもボクは、お前とどうなりたかったんだろう。
友達でも恋人でも共犯でも敵でもなく、一体何になれたら満足なのか。
――ああ、それが知りたいから、ボクはやり直しがしたいんだ。
…貴方は獏良で『最初からやり直したい』をお題にして140文字SSを書いてください。
【6/22】
「隣に居ることは、出来たんだよ」
ズタボロなって消えていくバクラに、ボクは言った。もう残り滓みたいで、目も見えているのかも分からなかったけれど。
ああ、と嘆息して。
バクラは穴だらけの隙間から白い光を浴びて、それでも、皮肉に笑ったようだった。
「そいつは大層、シアワセだろうなァ」
…貴方は獏良で『幸せにはできないけれど』をお題にして140文字SSを書いてください。