blog:140SSログ4
現在中止しておりますがまとめわすれ。
診断メーカーさん(http://shindanmaker.com/375517・http://shindanmaker.com/392860)でもって140文字SSを毎日一本やっていこうという試みをしております。
【7/6】
「ボクらお別れしよう。今のお前といても二人で駄目になるだけだ」
そう提案すると、バクラが笑った。
「オレ様なしで生きていけんのか?」
意味を理解していないバクラに、ボクは言う。リテイクをするんだと。
「そうしたらきっと、幸せになれる筈だから」
宿主じゃないボクと、どうかもう一度。
…貴方はバク獏で『もう一度、恋をしよう』をお題にして140文字SSを書いてください。
【7/8】
ボクの半分お前にあげる。そう告げると、バクラは苦い顔をして拒否をした。
「何で?返さなくていいんだよ」
「必要ねえからだ」
「じゃあお願い、奪って。中途半端ならない方がましだ」
呆れたらしいバクラは溜息をつく。何深刻になってやがる、と。
「菓子の食い過ぎで腹壊しただけだろうが」
…貴方は獏良で『僕の半分』をお題にして140文字SSを書いてください。
シュークリームの食いすぎて腹痛おこした宿主のはなしでした。
【7/9】
我儘を言う。振り回して惑わせる。捻くれていると解っていても決してやめはしない。
「てめえは本当に手のかかる宿主だ」
うんざり顔でバクラが踵を返し、戻って来るのを見て、安堵。
――ボクはずっと足掻いている。
只引き延ばす為に。
確実に訪れる別離の瞬間を、少しでも先にするために。
…貴方はバク獏で『時間稼ぎ』をお題にして140文字SSを書いてください。
【7/10】
ずるくて酷い、と思う。上手に飴と鞭を駆使して、バクラは最後にボクをぺろりと平らげる心算なんだろう。
「大丈夫?」
悩むボクを遊戯君が心配そうに覗きこんでくる。優しい――優しくて、胸が痛い。ボクは皆を騙しているのに。
――ああ、おんなじだ。
ボクはもしかしたら、バクラよりもずっと、
…貴方は宿主で『ずるい人』をお題にして140文字SSを書いてください。
【7/11】
手が掛かるだの面倒だの、散々言う癖にその一言だけは言わないんだ。
「はっきり言いなよ、却ってスッキリする」
睨んでも、一瞥だけを寄越して無言。意気地なしとプライドを傷つける言葉を故意に吐いても、姿を隠すお前を引き留められない。
「…いっそ、言ってよ」
そうしたら、諦められるのに。
…バク獏へのお題は『大嫌い、って言えないの』です。
【7/13】
そして真実を知った。
ボクが今立っているこの地面は、バクラを犠牲にして漸く形を保てているらしい。犠牲がないと成り立たない。そんな世界の為に、ボクは千年輪を手放さないとならない。
(そんなこと)
有って良い訳がない。
あいつの味方になれなかったボクの、これは最後のチャンスなんだ――
…ばくばくへのお題は『世界ごときに、渡してたまるか』です。
そして宿主は千年輪を持って逃走したのであります。という多元宇宙。
【7/23】
ボクらの関係に正しいものなんて何一つない。だからその場でなんにでもなる。
「今日は何のごっこ遊びだよ」
バクラが言う。今日は恋人ごっこ。揮発性の泡と同じ、一夜限りの関係だ。だから甘えて、甘えられる。名前を付けたらそれ以外になれなくなる。ならいっそ、ボクはずっとこのままでいい。
…獏良へのお題は『この関係に名前を付けるとするならば』です。
【7/24】
夢を見た。
獏良の口から白い花が咲く夢だ。彼は無言のままバクラを見つめ、それこそ花が咲くように笑った。痛々しい程に美しい光景だった。
花びらが一枚ずつ落ち、やがて獏良も崩れ落ちた。辺りには甘い匂い。確か獏良と下校中に嗅いだ匂いだ。
ああ、思い出した。
「…梔子」
花言葉は、確か、
…バク獏へのお題は『君に似合う花』です。
くちなしの花。花言葉は「わたしは幸せです」 前に絵でもかいたことあったような。
【7/25】
極まりが悪くなると後ろ頭をがりがり掻く。バクラの癖だ。だからそんな時、ボクは素知らぬ振りで話を逸らしてあげたりする。
人間じゃない癖に人間らしいことをする。その癖を大事にしてあげたい。ちゃんと人間の部分もあるんだって。
――誰も知らない。ボクだけが、ヒトのお前を知っている。
…貴方はバクラで『いつもの癖』をお題にして140文字SSを書いてください。