【お題募集】裁けぬ罪は蜜となりて/闇マリマリ

お題:闇マリマリで仄暗いの@Milkymgmg
#短文書きたいのでなんかお題下さい

時が経ち、やがて人々が忘れて行っても、決して消えないものがある。
あれ、を。
あのどうしようもない闇を消し去った手を、ナムはじっと見つめる。
ボクはあれを――受け入れたのか揉み消したのか。
前者だと信じているけれど、納得できていないからこうしてわだかまりが残るのだとナムは思う。
己が闇、己が影。あらゆるマイナスの感情が渦巻いて出来たあの危険すぎる塊は、もとより善からかけ離れた場所にあった。
善なるものとして生きたいのなら、太陽の元を歩むみたいのなら、越えなければならない決別だった。
(これは欺瞞か?)
受け入れた、そんなわけがないと誰かが言う。
自分の声だと分かって居た。本当は、自分以外の誰かにそう言ってほしかった。断罪して欲しかった。
誰も責めない。だから、誰も許してはくれない。
(ボクの手に残る、感触)
サレンダーした手、その甲は高潔な行いに輝いていたけれど、誰にも見えない裏側で、その掌の内側には、生温かさがあった。
生きたがる虫を自らの都合で握り潰したような、そんな罪悪感だった。
罪はナムの中からわき続けている。その雫は今もまた、足元の影にひたひたと滴り続けていた。