それ相応の報復【!】
ソファに獏良が腰掛けている。それはもう、底冷えするような表情でもって。 明らか…
01 抗えないって解っているのに
思いつめた二つの瞳が、鏡の向こうで獏良自身を見つめていた。 表情を変えたなら、…
02 隠匿、或いは依存
昔、学校で苛められているクラスメイトを見かけた。 彼は謂れのないことでからかわ…
03 虚飾、重ねて虜囚
一度堕ちはじめてしまえば、後は簡単な話だった。派手な抵抗をしなくなった己の宿主を…
04 綻ぶ指【!】
苦しいと思うことは罰だった。けれど、苦しいのは嫌だった。 そんな自己矛盾がぐるぐ…
05 舌の裏の真実【!】
変化は着実に起こっている。獏良の態度が少しずつ変わってきていることを目の前の痴態…
06 無自覚は瞳にこそ浮かぶ【!】
友人と過ごしている自分がいる。バクラに会いに行く自分がいる。そのどちらでもない時…
07 白の侵食
苛立ちのまま、乱暴に犯した身体が、力尽きて傍らに丸まっている。 擦れてまともな…
08 奈落の罅
真っ暗闇の中で一人佇む。眠れない夜はもう三日続いていて、心の部屋は獏良の不安をそ…
09 鉄柵内の攻防
少しばかり距離を置きたかった。だから席をはずしていた、ただそれだけ。 だという…